アメリカ視察Vol.1【第9号】
お詫び
このニュースレター一回見たぞ...という読者の方もいらっしゃると思います。と、言いますのも、コジマの操作ミスで一カ月前に同じ内容のものを送ってしまっているからです。いくつか原稿をストックしているのですが、誤ってそれを送ってしましました。(しかもVol.0~Vol.3の連続物でやらかす痛恨のミス)もう一度、新鮮な気持ちで読んでいただけると嬉しく思います。
シリコンバレーに到着
前回のVol.0では、シリコンバレーについての基礎情報や日本からサンフランシスコまでの旅程をご紹介しました。まだお読みでない方はコチラからご覧ください。
今週のMICHITALニュースでは、北海道で樽づくりを志すメンバーの日々の活動の様子を配信しております。もしよければ登録の上、更新をお楽しみに!
現地時刻12日10:50にサンフランシスコ国際空港に到着しました。空港に着いて思ったこと、それは気候が最高だということ。熱くもなく、寒くもなく、ジメっとしていないし、本当に今までに体感した外気の中で一番快適でした。

サンフランシスコ国際空港の迎え口。最高の気温でした。
RakuNestへ
空港に着いて、ホテルにキャリーケースだけ預け、RakuNest(ラクネスト)と呼ばれる施設へ向かいました。ラクネストは、楽天の米国シリコンバレー(サンマテオ)にあるオフィスの一部をコワーキングスペースとして提供している場所です。2018年にサービスを開始し、日本航空をはじめとしたさまざまな日系企業が本拠地を置いている場所です。

日本を代表する企業がラクネストに本拠地を置いていました。
ちなみに「RakuNest」という名前は、「Rakuten」と「Nest(巣)」を組み合わせた造語であり、利用者が成長し巣立っていくことを願う想いが込められているそうです。立地も幹線道路が集まるバイパスの角にあり、最も目立つ場所に「Rakuten」の文字がありました。シリコンバレーの景気はアメリカ経済全体の景気に大きな影響を及ぼします。「シリコンバレーの幹線道路が車で混雑している時はアメリカの景気も良く、逆に空いている時は景気が悪い。」ということわざ的な?ことも聞きました。面白い景気の測り方ですよね。

ラクネストのビルです。ちなみに条例で景観を守るためにビルの高さ制限や看板は1ビルに1社までという決まりがあります。
シリコンバレーで意外だったのがビルの低さです。「スタートアップとテクノロジーの街」というイメージだったので高層ビルや一面ガラス張りの近代的な建物が並んでいるかと思いきや、ビルも平べったく、派手さもそこまでありませんでした。自然を感じつつも、窓の外には世界的企業のロゴが見える。そんな不思議な感覚を味わうことができました。
お昼ご飯&見学
アメリカに到着してから何も食べず、おなかペコペコで到着し、ラクネストの社内食堂でお昼ご飯を頂きました。The外資系企業のようなビュッフェスタイルで、日系企業が多く入っていることから、うどんやタコライス、ビーガン対応のカレーなどもあり、多国籍なメニューでした。

うにクリームうどんを食べました。むちゃ美味しかったです。
その後、ラクネストに関する説明を受け、一通りコワーキングスペースやオフィス部分を見せていただきました。
Translinkへ
ラクネストを出発し、次は現地のVC(ベンチャーキャピタル)であるTranslinkさんへお邪魔しました。Translink Capitalは、2007年にシリコンバレーで設立されたベンチャーキャピタル・ファームです。アメリカを拠点としながら、アジア市場とのクロスボーダー投資(国境を越えて行われる投資や取引)に強みを持ち、アメリカの先進的なスタートアップ企業に対して、アジアの大手企業との連携を実現するためのネットワークや戦略的アドバイスを提供しています。日本航空もTranslink Capitalのパートナーシップを締結しています。そんなご縁もあって、今回お伺いさせていただきました。

少し町中に移動しました。Bank of America(アメリカ銀行)の中にあります。
現地で投資の意思決定をされているベンチャーキャピタル(投資家)の方に、「ベンチャーキャピタルとは何か?」「スタートアップエコシステム(起業が起きる生態系のような仕組み)の本質は何か?」など、色々教えていただきました。ミチタルのこともご紹介し、貴重なアドバイスを頂きました。
念願のステーキ。
僕が生きている間に達成したかったことの一つに、「アメリカのでかいステーキを食べる」というものがありました。今回、アメリカ本土初上陸ということで、もしかしたら...と思っていたのですが、なんと初日に願いが叶ってしまいました。ビジコンの審査でもお世話になっていた、シリコンバレー駐在もしていらっしゃったJALの方からおすすめのお店「Porter House」をご紹介いただき、連れて行っていただきました。

リブアイという部位でした。写真で伝わらないくらい大きかったです...
もう最高でした。
お肉はもちろんのこと、中央の付け合わせのマッシュポテト(スイートポテトみたいな円柱のやつ)が最高に美味しかったです。お肉の焼き加減も味付けも付け合わせも、これまで食べたステーキの中で間違いなく最高でした。さっそく、アメリカに胃袋を掴まれました。
その後はホテルに戻り、SONYの本社ビルを見てみたり、現地のお酒屋さんを覗いたり、散歩を楽しみました。現地にはしっかり「Japanese Whisky」コーナーがあり、人気をうかがい知りました。

アメリカンなゲームセンターも行ってみました。
また、シリコンバレーで感じたのは「暗くなるのが遅い」ということです。夜の7:30くらいまでは全然明るくて、8:00になるころにかけて暗くなっていきます。北海道の冬なんて、4:00くらいにはもう薄暗くてあまりやる気が出ない、なんてことも多いのですが(個人的意見)単純に仕事ができる時間がサンフランシスコの方が長いんだろうなぁ~と思いました。気候や日照時間含めて、何かに挑戦したり、新しいことをやってみるには適している環境なのかもしれませんね。
Day1の学び
僕がこの一日で学んだことを一言でまとめるなら、「淘汰される姿勢」です。
会社やプロジェクトはつぶしてはいけないものだと思っていました。しかし、シリコンバレーで働く人・投資する人・起業する人・起業家を支える人すべてがつぶれること、つまり社会に淘汰されることに僕とは違う感覚を持っていることをうっすらと感じました。
彼らにとって会社がつぶれること、事業が上手くいかないということは、「自分たちよりも優れたサービスが現れた」か「提供するものがテクノロジーの発達などで不必要になった」ことを指します。確かにその会社や経営や雇用ということを考えると会社がつぶれてしまうことは喜ばしいことではありません。でも、もっと大きく高い視座から見ると、「その分だけ、世界は前に進んでいる」と考えることもできるかもしれません。この感覚を、起業家も投資家も技術者もサポーターもみんなが共有していることが本当の強みだと感じました。
シリコンバレーで挑戦する彼らはまさにそんな風に考えて、世界を作っているのでしょう。顔がいきいきとしていました。まさに「俺たちが世界を創ってるんだ。」と言わんばかりでした。
需要を見つける。優秀な技術者や経営者が協力して新しいものを作る。お金を集める。ライバルとしのぎを削る。淘汰が起こる。より優れ洗練されたものだけが残る。新たなイノベーションが世界へ拡散される。まさに弱肉強食の「生態系」がそこにあったように思います。
そういった意味で日本や僕が今いる場所は温室でしかありません。「スタートアップエコシステム」という言葉をよく聞きますが、現状は「挑戦することは素晴らしい」といった価値観のもと、あれもこれも褒められて、支援を受けているのではないでしょうか?その先の激しい競争や、そこから絞り出される知恵や、洗練されたコンテンツがなかなか生まれていないのではないのでしょうか?(ここ半年はピッチやビジコンなどに出場させていただき、少しはそういった場所に身を置いていただけですが...)
僕たちMICHITALは淘汰されることにビビらず(もちろん会社をつぶす気は毛頭ありませんが),絶えず挑戦を続け、価値を作り出し続けたいと思いました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。代表のコジマがシリコンバレーからお届けしました。
良い祖先になることを目指して。おやすみなさい。
今週のMICHITALニュースでは、北海道で樽づくりを志すメンバーの日々の活動の様子を配信しております。もしよければ登録の上、更新をお楽しみに!次回はシリコンバレーVol.2をお届けしますね。
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